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四人の足跡(4)――保護犬リキが家族になるまで

切通しの向こう側チュンチュン、チュンチュン……。朝だ。いつもなら、もう聞こえてくるはずだった。『リキ、起きなさいよ』福ちゃんの声。だけど、今日は聞こえない。眠っているのかな。福ちゃんがボクより遅くまで寝ているなんて、珍しい。ボクは身体を伸ば...
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四人の足跡(3)――保護犬リキが家族になるまで

リキの大事件カチャ。ほんの小さな音だった。玄関の向こうで、門が風に押されて少し開いた音。その日は、夏の終わりの暑い午後だった。海から帰ったボクは、庭で身体を洗われたばかり。濡れた首輪は物干し竿にぶら下がり、ボクは首のまわりがすうすうしていた...
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四人の足跡(2)――保護犬リキが家族になるまで

第二章逗子という町ザザーン。ザザザザザ……。怪物だ。ボクは立ち止まり、砂の上で足を踏ん張った。だけど、河原で見たあの怪物とは少し違う。カンカンとも、ガタゴトンとも言わない。長い身体もない。ボクの前まで白い泡を伸ばしてきて、足の先を濡らすと、...
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四人の足跡(1)――保護犬リキが家族になるまで

第一章 プロローグ リキという名前カンカンカンカン……。眠い。眠いよ。まぶたを開けたいのに、重たくて持ち上がらない。頭の中には、白い霧がかかっている。身体も自分のものじゃないみたいだ。カンカンカンカン……。聞き慣れた音だ。ガタゴトン、ガタゴ...