小説 四人の足跡(4)――保護犬リキが家族になるまで 切通しの向こう側チュンチュン、チュンチュン……。朝だ。いつもなら、もう聞こえてくるはずだった。『リキ、起きなさいよ』福ちゃんの声。だけど、今日は聞こえない。眠っているのかな。福ちゃんがボクより遅くまで寝ているなんて、珍しい。ボクは身体を伸ば... 2026.09.11 小説
小説 四人の足跡(3)――保護犬リキが家族になるまで リキの大事件カチャ。ほんの小さな音だった。玄関の向こうで、門が風に押されて少し開いた音。その日は、夏の終わりの暑い午後だった。海から帰ったボクは、庭で身体を洗われたばかり。濡れた首輪は物干し竿にぶら下がり、ボクは首のまわりがすうすうしていた... 2026.09.10 小説